円安進行
おはようございます。
本日もドル円、クロス円とも円安が進行。
ドル円は85円台のせ、ユーロ円は121円台、豪ドル円も88円台と堅調に推移。
先週からの円安の進行は下記の要因がメイン。
まず、震災時に円高要因として挙げられた「リパトリ(repatriation=資金の自国内への還流)」ですが、震災による保険金支払いのための円買いというフローが出るのは、少なくとも数カ月後です。このことが、マーケットに広く認識され始めました。
次に、被災地の復興の速さが海外メディアでも驚きの声とともに紹介され、日本の復活を海外勢も確信しているところなのですが、現在は、多くの工場が一時停止している状態です。よって、日本の輸出企業の「米ドル売り・円買い」需要は、当面減少すると予測されています。
さらに、欧米諸国がインフレを懸念して、出口戦略に向かっている中、「震災+福島原発問題」で利上げの予定がまったくない円は、売り圧力がかかりやすくなっています。
以上のことから、欧米の市場参加者が「リスクオフ・トレードとしてエントリーした米ドル/円のショート(売り持ち)」を買い戻しており、その動きが活発化して、米ドルが上昇したという流れになっているようです。
グローバルバンクの友人によれば、日本の工場が一時停止している影響で
本邦輸出企業のドル売り注文は、実際に減少しており、通常ドルの上値を押さえる彼らからのドル売り圧力が減少しているのも確かなようです。
今週は、注目のECB理事会を木曜日に控えているため、それまではユーロドル、ユーロ円の下値余地は限られるでしょうから、クロス円の買い圧力により、ドル円の下値余地も限定的。
83.50円以下には海外勢のドルを買い遅れた参加者のドル買い注文がかなり並んでいるようですので、ドル円は引き続き、押し目買い継続。
直近のターゲットは昨年9月17日の高値85.93円。
中期の目標は90円といったところでしょうか?